矢野経済研究所が定義する「オタク」市場は、一定数のコアユーザーを有するとみられ
「オタクの聖地」である秋葉原などで扱われることが比較的多いコンテンツや物販、サービスなどを指します。
◆市場概況
今回の調査では、「オタク」市場は、縮小傾向が続いていた市場分野において、
その縮小幅が緩やかになっています。
また、アイドル市場やトイガン・サバイバルゲーム市場のように、
前年度比で二桁増に成長している市場分野もあり、
「オタク」市場全体としては好調に推移しています。
■分野別動向
●同人誌市場
市場規模は前年度比3.4%増の757億円。
ダウンロード販売が伸長し、市場を牽引しています。
●プラモデル市場
市場規模は前年度比2.8%増の261億円。
前年度に引き続きキャラクターモデル、スケールモデル(実在の車両・飛行機・建造物など)がともに拡大しています。
●フィギュア市場
市場規模は前年度比1.4%増の316億円。
円安による価格上昇の影響をはじめ、女性ファン層の拡大、
旺盛なインバウンド需要(訪日外国人客の消費)などから市場が拡大しました。
●ドール市場
市場規模は前年度比0.7%減の134億円。
固定ファンに支えられていますが、大幅なユーザーの拡大はないとみられ、微減で推移しています。
●鉄道模型市場
市場規模は前年度比4.5%増の92億円。
新幹線に対する関心の高さから新幹線関連の商品が好調に推移し、市場は拡大しています。
●アイドル市場
市場規模は前年度比37.4%増の1,186億円。
ジャニーズやAKB48グループなどのコアファンが市場を支え、更に拡大させています。
加えて複数のアイドルグループの台頭により市場が拡大しました。
●プロレス市場
市場規模は前年度比1.5%減の121億円。
各団体の新規ファンの開拓に向けた取り組みなどが奏功し、ファン層は拡大傾向にあるものの、
入場料金の設定の見直しなどにより、ユーザー側の支出額が減少したことで市場が縮小しました。
●コスプレ衣装市場
市場規模は前年度比1.7%増の430億円。
「コスプレ」が一般的な趣味と認知され、日本国内でハロウィンも定着。
ライトユーザーの増加により市場は拡大しています。
●メイド・コスプレ関連サービス市場
市場規模は前年度比0.9%増の112億円。
「メイド喫茶」「コスプレ飲食店」ブームの終焉で縮小傾向でしたが、
一般層や外国人観光客をターゲットとした事業者が市場を牽引し、微増で推移しました。
●恋愛ゲーム市場
市場規模は前年度比 5.4%増の137億円。
業界内における競争は激化しているものの、一般女性向けコンテンツが好調に推移していることから、
市場は拡大基調となっています。
●ボーイズラブ市場
市場規模は前年度比0.9%減の212億円。
電子書籍の売上が伸び、同人誌も堅調に推移しましたが、
出版物やドラマCDなどの売上が低調に推移したことから微減となっています。
●ボーカロイド市場
市場規模は前年度比3.4%増の90億円。
引き続き二次創作が活発に行われており、市場は活況を呈しています。
また「初音ミク」人気で関連商品の販売に留まらず、ライブ活動が本格化するなど市場が拡大しました。
●トイガン(エアガンおよびモデルガン)・サバイバルゲーム市場
市場規模は前年度比 10.8%増の144億円。
近年、都心でもサバイバルゲームを楽しむ環境が整い、
初心者や女性層を取り込み、市場が拡大しています。
http://www.inside-games.jp/article/2016/01/18/95036.html
すげえな